「犠牲者が二度殺される」 遺骨収集の現場で抱いた、政府への怒り

有料記事沖縄・本土復帰50年

聞き手・桜井泉
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交論 骨から考える沖縄

 沖縄の地には、今も沖縄戦で犠牲になった人たちの遺骨が残されている。だが、激戦があった本島南部の土砂を、辺野古基地建設のための埋め立て工事に使う政府の計画が浮上した。「犠牲者が二度殺される」。40年間、遺骨収集を続けてきた具志堅隆松さんは語る。

ぐしけん・たかまつ

1954年生まれ。沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表

 ――辺野古の新基地建設で、埋め立て工事に沖縄本島南部の土砂を使うという国の計画が浮上しています。具志堅さんは強く抗議されていますね。

 「2020年に計画が明らかになり、衝撃を受けました。事の重大さを全国の遺族に訴えようと、昨年の終戦記念日に合わせ、全国戦没者追悼式が行われた日本武道館(東京)近くでハンガーストライキをしました。本島南部には、戦争で命を落とした多くの人たちの遺骨がまだ残されています。土砂を埋め立てに使わないよう求める意見書の採択を全国の地方議会に求めたところ、これまでに200以上の議会で採択されました」

 ――沖縄戦では住民や全国から来た日本兵、米兵ら約20万人が犠牲になりました。

 「住民を巻き込んだ激しい戦闘があった糸満など本島南部では、ガマ(洞窟)や大きな岩の割れ目に人骨や歯が眠っています。週末になると私たちは現場に出かけ、骨や遺品を探しています。骨は薬莢(やっきょう)や手投げ弾の破片とともに土砂に紛れているのですが、劣化が進み、触れると崩れるものも少なくありません」

なぜ収集ボランティアを続けるのか――。具志堅さんは40年間、遺骨が埋まる現場へ向かい続けました。記事の後半では、「不条理の現場」を見て抱いた具志堅さんの平和への思いを伺いました。

 ――なぜ遺骨収集を始めるようになったのですか。

 「戦争中、ガマは陣地や野戦…

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