第7回悩みはき出せる相手は妹と匿名ツイッター 「仕方ない」で終わる孤立

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まとめ・杉山あかり
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 働く20代に向けられる視線の一つは「昔より恵まれているじゃないか」といった、上司や先輩たちの本音だ。

 「私たちの時代より制度が整っている(から心配しなくていい)」「ロールモデルはたくさんいる(が私たちにはいなかった)」。そんな先輩たちのありがたい言葉を受け止めるたび、少し憂鬱(ゆううつ)な気分になる。

 先輩より環境が恵まれているのは分かる。でも、選択肢が限られる中で、時代を切りひらくように戦ってきた上の世代とは違い、目の前にはすでに無数の生き方や働き方がある。

 どれを選べば幸せで、どの選択肢が答えなのか。迷いが深まる分だけ、上の世代のアドバイスは遠くに感じる。働く20代は「悩みを共有できない孤立感」を抱えている。

働く20代の「本音」求めて全国6都市へ

会社に入って数年、仕事に慣れ、楽しみも難しさも分かり始めるのが20代中盤です。それゆえに働く意味を考え、将来をどう描くかを悩み始める時期でもあります。生き方の選択肢が無数にあるからこそ、迷いは尽きません。「ワーク・ライフ・バランスを」と言われてもモヤモヤするばかりの24~26歳の記者6人が、突破口となるヒントを求めて3月下旬、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡に向かいました。「働く20代」への聞き取りアンケートから見えた、この世代の実像や本音をお伝えします。働き方や価値観の違いにギャップを感じる上の世代に向けて、識者の解説や分析をインタビューでお伝えします。

 3月下旬の札幌駅前、日中は日差しが暖かかったが、日が傾くにつれてぐっと寒くなってきた。朝9時から街頭に立ち続けた記者(24)は、駅前広場から地下街に逃げ込んだ。

 事前の打ち合わせで私たちは、午前9時~午後5時に街頭に立ち、1人あたり25人を目標にアンケートを取ることを約束した。

 開始から12時間が過ぎ、午後9時を回った頃の回答数は23人。駅周辺の商業施設の多くが閉店時間を迎え、人の流れも一気に減ってきた。目標のハードルを上げすぎたと、いまさらながら後悔した。

 目標達成を諦めかけたその時、地下の駅改札近くで買い物帰りだった女性(26)が目にとまった。声をかけると、「ウェブマーケティングの会社で働いています」と立ち止まってくれた。

「30代には子どもが欲しい、でも今の働き方は続けられないかも」

 用意していた1問目。「30代になったときの自分の生活のイメージってありますか?」

 買い物袋を持った手をあごに…

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