30日に発表された世界のスーパーコンピューターの計算速度ランキング「TOP500」で、2020年以来首位に立っていた日本のスパコン「富岳(ふがく)」が2位に陥落した。今回、初登場の米オークリッジ国立研究所の「フロンティア」に首位を明け渡した。
富岳の計算速度は昨年度とかわらず1秒間に44・2京回。米フロンティアはこの約2・5倍の110・2京回で、「エクサ(100京)スケール」を実現した。
富岳は理化学研究所と富士通が開発した。神戸市の理研計算科学研究センターに設置されており、21年3月に本格稼働する前から、飛沫(ひまつ)が飛散する様子のシミュレーションなどを行い、新型コロナウイルスの感染対策に活用された。今後、短時間で集中的な豪雨をもたらす「線状降水帯」の予測に関する研究などにも使われる。20年の春に、先代の「京」以来、日本勢として9年ぶりに首位になると、年に2回公表されるランキングで「4連覇」していた。
計算速度では2位だったが…
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むしろ、よく2年も首位を維持できたというべきかも知れません。 スパコンは米中が「エクサ(100京)スケール」の開発にしのぎを削っており、両国の開発がしばらく難航していたために首位が転がり込んでいた側面があったからです。 「2位じ