第10回日傘させますか? 「男性学」田中俊之さんが問う働き方改革の「壁」

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聞き手・前田健汰
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 若者の働き方や生き方を考えるうえで、常に直面するのが性別による役割の問題。本当に格差なく働き、暮らせる社会を実現するためには、どうすればいいのか。「男性学」を専門とする田中俊之さん(46)は、こう問いかけます。男性の皆さん、日傘って差せますか?

 ――取材やアンケートを通じた印象として、仕事をバリバリしなくていいと考えている男性が増えているように思います。

 感覚的にそういう人は増えているのかもしれません。ですが、現実として男女の賃金格差は大きいので、仕事中心でない生き方をしてみたいとイメージすることと、現実としてそういう選択肢がとれるかは別の話です。

 たなか・としゆき 1975年生まれ。大妻女子大学人間関係学部准教授。男性ゆえに抱える生きづらさや悩みについて考える「男性学」が専門。最近は未婚化が進んだことによる独身男性の話や、非正規雇用が増えたことで必ずしも生涯の職業、経済的自立が保障されているわけではないといった問題も増えてきているという。著書に「男が働かない、いいじゃないか!」(講談社+α新書)、「男子が10代のうちに考えておきたいこと」(岩波ジュニア新書)など。夫婦で共働きをしながら、6歳と2歳の息子2人の育児に奮闘している。

 もちろん、若い世代の頭の中にそういう選択肢が入ってきていること自体は良いのですが、意識は変わってきていても、社会構造的にはなかなか変わらないところがあると思います。

 男性は誰に習ったのでもなく、働くことが当たり前だと思っている。これは特権性でもあって、女性は同じように定年まで働けるイメージができるわけではないです。

 この間、平日の昼間に、小学1年の息子のPTAの集まりに行きました。クラスで男は僕だけで、ほかはみんなお母さん。これが現実だと思います。

 ――どうすれば変わりますか?

 社会的に言うと、女性の就業…

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