言葉の力を駆使し、沖縄の未来を考え続ける人へ 作家・崎山多美さん

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 米軍嘉手納基地を抱える沖縄県沖縄市で暮らす崎山多美さん(67)は小説家として、沖縄に根ざした作品を世に送り出す一方で、予備校の国語講師という別の顔があります。30年以上、若者の言葉を聞き続け、感じる「変化」があるといいます。

さきやま・たみ

作家。1954年、沖縄・西表島(いりおもてじま)生まれ。沖縄市在住。方言を駆使して沖縄の風土を描く作風で知られ、89年に「水上往還」、90年に「シマ籠る」が芥川賞候補になった。

 ――最近の沖縄の若者をどう感じますか。

 「授業の合間に、悩みや暮らしの話を聞くこともあります。高校生たちと話していて、ここ20年ほど、未来を考える『言葉』が急速に失われてきていると感じます。夢とは、幸せとは、人生とは。そんな根源的なことから目を背ける若者が増えています」

沖縄に漂う無力感 若者に伝わっている

――それはなぜでしょうか。

 「基地問題をはじめ、県民が声を上げても沖縄の社会や政治が変わらない状況が続いてきました。『何をやっても意味がない』という県内に漂う無力感が、そのまま若者に伝わっているのだと思っています。

 沖縄の本土復帰50年を扱っ…

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