「みんなが無料だと赤字に」 お祭りの存続へ、求められる工夫は?

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箱谷真司
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 人手不足や運営資金難で困っている日本のお祭りを支え、後世に残そうと奮闘する女性がいます。オマツリジャパンの加藤優子社長(34)です。人口減がつづくなか、「(お祭りは)今まで通りで良い、という考えでは存続が危ぶまれてしまう」と言います。地域にはどんな工夫が求められるのでしょうか。

 5月21、22日、東京の浅草神社で三社祭が開かれた。3年ぶりに宮みこしの巡行があり、会場は熱気に包まれた。コロナ禍が一時より落ち着き、今年は各地でお祭りが開かれている。「お祭りの継承に向け、必死に頑張っている地域が多い」と実感する。

 幼い頃から絵描きをめざした。美術大学で現代アートを学んでいたが、3年生だった2011年3月、東日本大震災が起きた。未曽有の災害を前に「自分のアートでは、人を救えないのではないか」と、無力感に襲われた。

 日本中が暗く沈むなか、8月に青森ねぶた祭に足を運んだ。観光客は少なかったが、地元住民らが続々と外に出てきて、踊り始めた。元気な人たちを久しぶりに見た気がした。「お祭りって、こんなに人を笑顔にするパワーがあるんだ」

 卒業後、漬物メーカーで働きながら、人手不足などで困っているお祭りの手伝いをするようになった。支援に専念しようと300万円をためて退職し、15年に1人で会社を立ち上げた。

 経営の知識はなく、苦難の連続だった。スタッフが足りないお祭りの企画・運営に半年間携わったが、渡された謝礼は数万円。運営の資金不足で、これが限界という。会社の1年目の売上高は、約140万円だった。

記事の後半には、加藤社長へのインタビューも掲載。お祭りの収益化に必要なことなどを聞いています。

 でも、おかしいと思った。日…

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