帽子と「OZU」で横顔をデザイン 日本映画の巨匠が自治体のロゴに
菊地洋行
三重県松阪市は、「東京物語」や「秋刀魚(さんま)の味」などを監督した日本映画の巨匠、小津安二郎(1903~1963)をイメージした市制作のロゴマークが商標登録されたと発表した。小津監督が撮影時にかぶったピケ帽と名前の「OZU」で横顔をデザインした。
ロゴマークは2021年4月、松阪市立歴史民俗資料館2階に小津安二郎松阪記念館がリニューアルオープンしたことに合わせて、デザインの素養がある市職員が作成。ブランド化、地域活性化のため商標登録への手続きを進めてきた。
22年度から23年度にかけて、市が行う「小津安二郎生誕120年没後60年」記念事業では、ロゴマークを使った文具やトートバッグ、Tシャツ、バッジなどの関連商品の製作・販売を予定している。また、ロゴマークの使用を希望する市内の民間業者に向けてのルール作りにも取り組むという。
小津監督は東京の生まれだが、両親の教育方針で9~19歳の青春期を父の故郷・松阪の周辺で過ごし、日記も残した。市は記念事業で日記の出版も計画している。(菊地洋行)