黒柳徹子さんの旅、すべて共にした「同志」 田沼武能さんを悼む

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構成・大野択生
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 世界各地の子どもたちの姿を撮り続け、1日に93歳で死去した写真家の田沼武能(たけよし)さんは、国連児童基金ユニセフ親善大使として各国を訪問してきた俳優の黒柳徹子さん(88)の旅に、すべて同行してきました。1984年のタンザニアから2019年のレバノンまで、のべ39カ国。今年の秋も、黒柳さんとの旅を約束していたそうです。黒柳さんが思い出を朝日新聞の取材に語りました。

 私がデビューしてすぐの頃、雑誌の取材で初めて私を撮りに来てくださったのが田沼さんだったんです。

 撮影の時、「これ、見開きだから」と田沼さんが言ったので、私が一生懸命目を大きく開けていたら、「どうしてそんな目をするの」って。見開きのページに載る写真ということだったんです(笑)。そんな頃からのお付き合いでした。とても穏やかな方で、新人の私も丁寧に撮ってくださいました。

 ユニセフの親善大使に任命された時、すぐ田沼さんから「同行したい」と連絡がありました。ユニセフからの仕事ではなく、自費で参加されていました。飢えや伝染病に苦しむ子どもが多くいる国に私は行くわけです。本当に自発的な気持ちで、そういう場所の子どもたちを写したいという、情熱だったと思います。

 カメラをいつも首から下げて、アフリカのかんかん照りの中を歩き、夕方は薄暗くなっても「もうちょっと暗くなるまで」と撮り続けていました。宿に戻ってご飯を食べた後も、どこの村に何時からいて、何人の子どもがいた、というのを記録していました。

 とても子どもたちに優しくて、怖がらせないように気を付けていました。時々、子どもが恥ずかしがって撮れないような状況があると、「ばあっ」と言って笑わせていました。だからあれだけ良い写真を撮られたのだと思います。

 私はいつも、かわりばんこに…

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