ダムめぐる児童の感想文、見学先に渡したら… ブログ掲載で教諭処分

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布田一樹
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 児童が書いた社会科見学の感想文を無断で外部に提供し、ブログに掲載された――。長崎市教委が昨年、こうした理由で市立小学校の教諭を文書訓告とした。教諭は「感想文を見学先に渡すことは慣行上許されてきた」と反論。専門家は教育内容をオープンにする意義はあるとしつつ、個人情報の取り扱いには慎重を期すべきだと提言する。

 「住民が『ふるさとを守りたい』と思う気持ちが心に残りました」「ダム問題と真剣に向き合っていくべきだと思いました」

 2020年12月、長崎県などが同県川棚町で進める「石木ダム」建設に反対する地元住民を支援する市民グループのブログに、社会科見学で建設予定地を訪れた長崎市内の小学校の児童の感想文が掲載された。

 3週間前、当時この学校に勤めていた男性教諭(57)は、6年生約80人とダムの建設予定地を訪れていた。建設で立ち退きを迫られる住民らに、抗議の座り込みを続ける現地を案内してもらい、話を聞いた。

 見学後、教諭はお礼として、児童らが書いた感想文のコピーを住民1人と市民グループの代表に手渡した。うち6人の感想文が氏名を伏せて市民グループのブログに掲載された。翌日、長崎市教委から校長にブログについて指摘があり、校長の依頼で感想文は削除された。

 市教委は昨年7月、保護者の許諾や校長への確認がないまま感想文を提供し、経緯確認の書類作成にも応じなかったとして、教諭を文書訓告とした。

 これに対し、教諭は「教師の…

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    氏岡真弓
    (朝日新聞編集委員=教育、子ども)
    2022年6月8日13時17分 投稿
    【視点】

    この問題には3つのポイントがあると思います。 1つ目は、児童生徒が教育活動の中で学校に提出したものを、学校がどこまで外部に渡してよいかです。いままでは慣例としてお礼の意味で渡していたケースがほとんどだと思います。私も新聞の授業をしたお礼に