出産費用の保険適用、岸田首相「慎重に考えなければいけない」

村井隼人
[PR]

 出産費用を公的医療保険の適用対象とすることについて、岸田文雄首相は3日の参院予算委員会で、「慎重に考えなければいけない」と述べた。これまで通り、原則として自由診療の枠組みで対応すべきだとの考えを明らかにした。

 出産費用は現在、通常分娩(ぶんべん)の場合は公的保険の対象外とされ、自己負担となっている。負担を軽減するため、健康保険などから子ども1人につき原則42万円の「出産育児一時金」を支給しているが、都市部を中心に出産費用が高騰。民間団体などは、妊婦側が一時金で賄えない数十万円を負担する例もあると指摘し、公的保険の適用対象とするべきだとの意見も出ている。

 岸田氏は答弁で、出産費用の保険適用に関して、以前から「議論があった」とした上で、「東京での出産と地方での出産の費用は随分違う」とし、一律の公的保険の適用には否定的な考えだとした。

 一方、出産費用は「透明性を高めることが大事だ」と強調し、「費用の明細を明らかにし、(希望の出産を)選んでもらう。(出産育児一時金と透明化の)合わせ技こそが現実的だ」と述べた。出産育児一時金は「引き上げる方向で議論したい」と改めて増額する意向を示した。(村井隼人)