宝飾品、好調の理由とは? カルティエのヴィニュロンCEOに聞く

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編集委員・高橋牧子
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 5月に来日したカルティエ・インターナショナルのシリル・ヴィニュロンCEOに、コロナ禍の下での宝飾品の市況や日本市場の特徴などを聞いた。

 

 ――最近の宝飾品や時計市場の活況の理由は?

 「コロナ後の見通しがつき始めた昨年末くらいから、多くの宝飾や時計のブランドが業績を回復し、売り上げを急激に伸ばしている。この間、株価が上がり、可処分所得が増えた人が多い。宝飾品は旅行にも外食にも行けない人たちの自分へのご褒美や、大切な人を喜ばせるための消費の行き先となっている。そのために、客層もこれまでになく大きく広がってきた。社会不安から、より長く価値が続き、持ち運びのできる財産としても注目されている。在宅時間が長くなり、ネットで買い物をする人が増えたことも後押ししたのでは。ネットの検索では、有名なブランドや人気商品がリストの上の方に上がってくるので、より有名なブランドが優位になっている面もある」

 ――2009年に書籍「漫画の中の芸者」をフランスで出版するなど、日本文化に造詣(ぞうけい)が深いですね。

 「日本文化が好きなんです。仕事の関係から日本に住んでいた時期が長かったので、日本と欧州との文化の違いをエッセーにまとめました。日本の時間の流れ方や空間、自然や女性、橋、温泉や旅館……。いまはあらゆる文明文化がグローバルに融合しつつあるという見方もありますが、まずはそれぞれ違う部分を多用な目でとらえることが重要だと思い、欧州的な視点から書きました」

 ――そうした視点からみると、日本人のラグジュアリー消費に何か特徴があると感じますか。

 「他の地域に比べて、控えめで堅実なぜいたくさを求めるし、全てにこだわりがある。誰かに何かをプレゼントする時でも、その意思を全てに行き届かせますよね。包装の仕方一つとっても、ここまで気を使う人たちはいない。文化によっては、あるだけ出す、見せられるものだけ見せるのが相手への敬意の表現という地域もあります。しかし日本は、腹八分目を美徳とする食事のように、何事も繊細でやり過ぎず、全体の微妙なバランスを重視するのが特徴だと思う」

 ――今後の方針は?…

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