第16回一太郎で文書を作り、ワードに変換して送信 学校に謎ルール残るわけ
資料のプリントアウトに毎日1時間、「一太郎」で文書を作成してワードに変換、1カ所に集まってオンライン会議……。教員の長時間労働が問題になるなか、学校現場はアナログ文化や「謎ルール」からの脱却がなかなか進みません。何が変化をはばんでいるのでしょうか。
学校生活の思い出がつまった卒業アルバム。作る側からすると、写真選びに手間ひまかかることで知られる。特定の子が一度も写っていないとか、一部の子が何度も写るといったことは絶対に防がなければならない。
千葉県柏市の市立手賀西小学校(児童数124人)でも、写真選びに膨大な人手と時間をかけてきた。
卒業アルバム準備に10時間
手順はこうだ。
学校内の一室に6年生の担任教諭と、あらかじめ予定を調整したうえで2~3人の保護者有志が集まる。
大きな紙を用意し、6年生の児童の名を縦に、写真のファイル名を横に、それぞれ手書きで並べ、線を引く。
完成した手作りの表を使い、写る児童の数を確認する。写真をパソコン画面で一つひとつ目視し、「正」の字を書き込んでいく。
1回2時間ほどを5回。全部で計10時間ほどかかる大仕事だ。
担任は、日々の授業や雑務に加えて毎年、この作業に取り組み、長時間労働の一因になってきた。
手書き限定の書類、職員室から持ち出せないタブレット端末、保護者との連絡方法をめぐる厳しい制約。業務のデジタル化をめざしながら、そんな非効率が解消されない実態があります。記事の後半では、「謎ルール」の別の具体例も挙げます。また、なぜ一部の学校のやり方は古いままなのか。保護者と教員のメールを認めていない、ある校長先生の話を紹介します。
これ、何とかならないか。教員たちは考えた。
手賀西小が取り組んだのは…
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- 【提案】
あるある、あるある、と思いました。 ここに挙がっている例は、なにも特定の学校の話ではありません。 特に、家庭に書いてもらうアンケート。 >まず教務主任がアンケートの質問文を印刷し、職員室にある各クラスの配布物ボックスに人数分の紙を
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