あらゆる差別にNO! 法案づくりの試み、乗り越えるべき課題とは

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小若理恵
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 被差別部落出身者や障害者など社会的少数者(マイノリティー)に対する、あらゆる差別を禁じる包括的な差別禁止法の試案を、研究団体がまとめた。人間の平等を求めた「全国水平社」の創立から100年。しかし、差別は根強く残り、インターネットなどによる新たな形の人権侵害も深刻だ。当事者らは「新たな一歩になってほしい」と訴えている。(小若理恵)

「何人も、差別をしてはならない」

 「生まれつき髪の毛が茶色い生徒に『地毛証明書』を提出させるのは見た目を理由とした差別。現状ではそれを防ぐための法律がありません」

 顔のあざなど「見た目問題」の解決をめざすNPO法人マイフェイス・マイスタイル代表の外川(とがわ)浩子さん(55)は3月中旬、オンラインで開かれた「差別禁止法研究会」でそう発言した。

 「部落解放・人権研究所」(…

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