過疎地の特例高校、過去最多の29校に 北海道で高まる廃校のリスク
多くの地域で人口減少が進む北海道内では、深刻な過疎化が地域の学校存続に影を落としている。過疎地域での教育機会を保つため、他校からの遠隔授業や部活動の交流ができる「地域連携特例校」は来年度、過去最多の29校となる見通しだ。しかし、面積が広大な北海道では代替校が近くにないケースも多く、統廃合した場合、生徒の通学に支障を来す地域も少なくない。
道内の過疎地域では生徒数の減少に歯止めがかからない一方で、高校では教科の専門性が高まり、小さな学校で教育の水準を維持するのは難しい。
このような背景から、道教育委員会が編み出したのが「地域連携特例校」という制度だ。道内全体で高校の維持が難しくなってきた2008年度に蘭越や福島商業、美深など7校を対象に、地域キャンパス校の呼び名でスタート。今年度は27校に導入し、天塩と弟子屈が加わる来年度は、計29校と過去最多になる見込みだ。
制度の適用を受けるには1学…
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- 【視点】
初任地和歌山で数々の廃校を取材しました。お猿がうろうろしている山道を下手な運転で抜けてたどりついて、最後の校歌を涙ながらに歌う地域の人たちを取材しながら、私ももらい泣きしました。のちに東京の経済部で有名な経済学者たちを取材すると、「ほんとう
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