アルピコ交通・上高地線、全線運行再開へ 昨年8月の大雨で被災

羽場正浩
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 【長野】昨年8月の大雨で鉄橋の橋脚が傾き、一部区間でバスによる代替運行が続く松本市のアルピコ交通・上高地線(松本駅―新島々駅間14・4キロ)が復旧し、10日の始発から全線で運行が再開される。通勤や通学などで不便な思いをしてきた地元住民にとって、約10カ月ぶりに「日常」が戻る。

 大雨で被災したのは、松本駅から一つ隣の西松本駅西側にある田川橋梁(きょうりょう)。1920(大正9)年に建設され長さは約39メートルで、2基の橋脚のうち西側の1基が上流側に傾き、橋桁と線路にゆがみが生じた。

 このため昨年8月14日から列車の運行は全線で運休となり、同16日から松本―新村間でバスによる代替運行を開始。代替区間は10月に松本―渚(なぎさ)間の2駅分に短縮されたが、利用者(5月末までで延べ約36万人)にとっては途中で乗り換える不便が続いていた。

 復旧工事は昨秋から始まり、傾いた橋脚を撤去して新しく造り直した。アルピコ交通によると、工事費は2億2400万円で、うち1億2400万円を松本市と県が補助した。

 10日は松本駅への始発列車に合わせて渚駅で記念式典を開き、くす玉を割って全線運行再開を祝う。上高地線は観光客にとっても上高地・乗鞍高原方面への貴重な公共交通機関。それだけに、コロナ禍に被災が加わり減少した利用者の増加に期待がかかる。

 また、日本郵便信越支社は10日から、上高地線のイメージキャラクター「渕東(えんどう)なぎさ」のデビュー10周年を記念したフレーム切手を、松本市内の郵便局で販売する。(羽場正浩)

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