AV出演救済法案の審議大詰め AVの定義やありよう、今後の課題に

有料記事立憲自民公明

吉川真布 白見はる菜
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 アダルトビデオ(AV)の撮影や公表によって出演者に心身の健康などの被害が生じることを防止し、出演者を救済する法案の審議が大詰めを迎えている。衆院では全会派が賛成しており、参院で採決されれば今国会で成立する見込みだ。被害者救済で一歩前進となる。議論の過程ではAVのありようそのものも論点となり、今後の検討課題となった。

 国会の会期末を目前に控えた8日午後、与野党協議の実務者が集まり、法案の日程について確認した。当初10日の参院本会議で採決の予定だったが、採決は15日の会期末にずれ込む可能性も出ている。

 AVをめぐっては、公表・販売で精神的負担や社会的不利益を受けるといった被害が問題となっていた。

きっかけは成人年齢の18歳への引き下げ

 今回の法案の議論が始まったきっかけは、4月からの成人年齢引き下げだった。18歳から、借金や携帯電話の契約、クレジットカードの作成や一人で部屋を借りることまでできるようになった。同時に、これまでは未成年は民法の「未成年者取り消し権」にもとづき、親の同意なく結んだ契約は後からでも取り消すことができたが、成人年齢引き下げ後はそれができなくなる。

 AVの契約も同様で、親の同…

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