「40分暴言、精神的苦痛」 野球部元主将が学園理事長らを提訴へ

伊藤秀樹
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 私立和歌山南陵高校(和歌山県日高川町)の硬式野球部の元主将だった生徒が「暴言をはかれ、精神的苦痛を受けた」として、部の総監督だった学校法人南陵学園(静岡県)の理事長らを相手取り、約560万円の損害賠償を求め、大阪地裁堺支部に提訴することがわかった。

 訴えによると、昨年9月、部員が深夜に学校寮を抜け出したことで理事長から練習メニューが示された。元主将が「過度だ」と反対したところ、「『お前がキャプテンだからこんな問題が起こるんだ』『お前バカだな』『どうせ頭悪いからテストの点数も悪いんだろ』など、約40分にわたって暴言をはかれ、主将を外された」という。その後、適応障害と診断され、今春に転校を余儀なくされたとしている。生徒の申告を受けて調査した和歌山県は、理事長の叱責(しっせき)や主将交代などにより「体調不良を来している事実が確認できた」などとして、今年2月、理事長に早期の解決を求める通知をしたという。

 法人側の代理人弁護士は「訴状の内容は把握していないのでコメントできない」としている。(伊藤秀樹)

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