年間数十兆円を稼ぐ米グーグルやフェイスブック(FB、現メタ)は、広告ビジネスに支えられている。その利益の源泉は、私たち利用者の膨大なデータだ。データはどう集められ、どう使われているのか。
記者はグーグル、FBのサイトから、自分に関するすべてのデータをダウンロードする申請を出し、データを入手してみた。グーグルの場合、「データエクスポート」のサイトに行けば誰でも申請できる。
グーグルのフォルダーをのぞくと、「メール」「マップ」などの項目に分かれていた。
グーグルマップの検索ファイルを開くと、2010年5月以降の検索データが表示された。件数を検索すると、12年間で6万5632件のデータがあった。1年で5千件、1日あたり15件の換算になる。10年以上前の位置情報を見るのは、不思議な感覚だ。
スマホの「位置情報の取得を許可しない」設定。ただ、チェックを入れていても、おおよその位置情報が把握されている場合もあるようです。記者が自分のデータをダウンロードしてわかったことをお伝えします。
一番興味があった「検索」の…
- 【解説】
FacebookとGoogleが個人データをダウンロードできる機能は何年も前から提供していましたが、技術に詳しい人たちの界隈でしか知られていなかったと思います。プラットフォームが利用者の知らない間に多くのデータを採集し、その動向に影響を及ぼ
- 【視点】
国で「教育データの利活用」の議論が進んでいます。公立学校でも子どもたちの学習や生活のデータを収集・活用し、教育や指導に生かしていこうという動きです。「データが残る」「どう使われるのかわからない」という漠然とした不安から、懸念の声があがって