第4回はやぶさ2プロマネが語る 「0点のリスク」でも再着陸に挑んだ理由

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小川詩織
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 探査機はやぶさ2」の総責任者として、6年50億キロの旅を成功させた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の津田雄一・プロジェクトマネージャ。小惑星に2度着陸し、人工クレーターを作り、太陽系が誕生したころのままの砂を持ち帰る――。そんな、初代「はやぶさ」の後継機にふさわしい成果を上げ、日本中の期待に応えた。

 JAXAで最年少となる39歳でプロマネに就いたのは2015年4月。打ち上げの翌年だった。それまでは探査機の技術開発を統括していたが、小惑星到着を控え、「探査機のことを一番分かっている」と、総責任者に抜擢(ばってき)された。

 はやぶさ2の前プロマネだったJAXA宇宙科学研究所の国中均所長も、「彼は探査機の運用にとてもたけていて、次は彼しかいなかった」と評価する。

 ただ、打ち上げ前の、こんな探査ができたら面白い、それにはこの機能をつけたいと遊び心満載だった状況から一転。探査機を無事帰還させる全責任を負うことになり、「イケイケどんどん」な性格も封印せざるを得なくなった。

 最大の葛藤が、2度目の着陸で訪れた。すでに1度着陸し、砂の採取は確実視されていた。人工クレーターの作製にも成功。あとは再着陸して、地下の砂を採取するだけだ。

 とはいえ、着陸は3億キロ離れた小惑星に探査機をぶつけるのに等しい。勢い余ったり、地表までの距離を見誤ったりすれば探査機は一瞬で壊れてしまう。

「着陸の知見がない」それでも

 初代の劇的な帰還で「はやぶ…

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