昨年は採択ゼロの新制度 今年は島根、広島、徳島大の定員増を認める

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三浦淳 編集委員・増谷文生
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 地域の活性化につながる取り組みを打ち出した地方の国立大学には学生の定員増を認める――。こんな趣旨で昨年始まった新制度で、島根大、広島大、徳島大の2023年度の定員を計120人純増することが認められる方向となった。文部科学省が10日に発表した。昨年は2大学が申請したが、要件を満たせず、初めての採択となる。

 この制度は、安倍晋三政権が掲げた「地方創生」の一環として始まった。少子化による18歳人口の減少を受け、政府は原則として、国立大の定員増を認めていないが、首都圏の1都3県を除いた道府県の国立大については、特例的に増員を認めることにした。

 昨年6月に始まった初めての公募には2大学が申請。定員増の必要性や地域連携、中長期的な目標設定などの5要件について、有識者が審査したが、採択された大学はゼロだった。

 今年の審査には5大学が応募…

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