イオンが浪江、双葉で移動販売 野菜や総菜、日用品も

福地慶太郎
[PR]

 東京電力福島第一原発の事故で避難指示が出た福島県浪江町で10日、食料品や日用品の移動販売が始まった。双葉町でも13日から始まる。避難指示区域が残る2町にはスーパーなどが少ないため、買い物に困っている住民らを支援し、帰還を促したい狙いがある。

 2町とイオン東北(秋田市)、トヨタ自動車愛知県豊田市)の4者が協定を締結。移動販売車は水素を燃料とし、二酸化炭素を排出しない。浪江町にある水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド」(FH2R)で生産した水素も活用する。

 「イオン浪江店」(浪江町)を拠点に野菜や総菜、冷凍食品といった食料品のほか、トイレットペーパーやティッシュなどの日用品もあわせて約500品目を販売する。移動販売車には冷凍庫や冷蔵庫、保温できる設備もあり、利用者の要望にあわせ、扱う商品も入れ替える。現金や電子マネー、クレジットカードなどで支払いできる。

 10日にイオン浪江店で移動販売車の出発式があり、イオン東北の辻雅信社長は「(浪江町や双葉町を含む)双葉郡のイベントにも参加し、交流人口や帰還人口の増加、地域のコミュニケーションの場につなげていきたい」と語った。

 この日の移動販売は浪江町の1カ所で実施され、13日からは月~金曜の午前10時15分から午後3時45分まで、双葉町内の2カ所、浪江町内の8カ所を順次まわる。来年3月まではこのルートで運行し、今後の住民の居住状況やニーズをふまえて柔軟に変更する。

 いまも全町民の避難が続く双葉町は、除染やインフラ整備を優先して進めた「特定復興再生拠点」(復興拠点)の避難指示解除に向け、今年1月に住民の準備宿泊が始まった。浪江町は帰還困難区域内の復興拠点で来年3月の避難指示解除をめざしている。福地慶太郎