2代目看板猫は子猫のミコ チビの跡継ぐため特訓中 高知・一條神社

笠原雅俊
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 2代目は子猫の「ミコ」――。初夏の風とともに、「土佐の小京都」と呼ばれる高知県四万十市にある一條神社に、新しい看板猫がやって来た。メスの三毛猫で生後2カ月。輝く小さな金色の目以外は、雲の上に旅立った先代の「チビ」によく似ている。

 ミコが生まれたのは、同市の四万十川に架かる佐田沈下橋近くの民家。チビがいなくなって寂しがっていた神社の川村公彦宮司(68)に、「よかったら子猫をもらってもらえませんか」と、飼い主から連絡があった。

 会いに行った川村さんの長女・圭さん(38)は、「目の前にチビを小さくしたような子猫がいた」。体長約30センチ、小さな耳、しっぽ……。スマートフォンで父に写真を送ると、「チビが戻ってきたようだ。すぐに連れてきて」。ミコの名前の由来は語感がかわいらしいから。

 ミコはおてんばだ。川村さんの布団の中で眠るが、よく暴れる。背伸びをしたり、猫パンチを繰り出したりするしぐさがチビと重なる。川村さんはつい「チビ」と呼んでしまう。

 チビは約15年前、神社近くで段ボールに入れて捨てられていた。「かわいそう」と、川村さんが連れ帰り、参拝客を迎える看板猫になった。テレビ番組にも紹介され、全国からファンが訪れた。だが今年2月、老衰で息を引き取った。

 チビの大ファンで、神社近くの天神橋商店街で寝装店を営む大田文雄さん(64)は「チビが天国にいって心にぽっかり穴が開いたようだった。ミコはきっと街やみんなの心を明るくしてくれると思う」と喜ぶ。

 圭さんは今、看板猫の2代目としてミコの特訓中だ。社務所に連れて行くがまだ落ち着かない。すぐに外に出て遊んでしまう。「今は見習い中。参拝に来る人に癒やしと幸せを運ぶ猫に育って欲しいです」と圭さん。

 チビが首にさげていた「おまいりありがとう」と書いた小さな札を、ミコにバトンタッチする日を心待ちにしている。(笠原雅俊)