1台目まで「中の上」でも貫禄のV 「7歩」がハマったハードル泉谷

加藤秀彬
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 陸上の第106回日本選手権大会最終日が12日、世界選手権(7月、米オレゴン州)の代表選考会を兼ねて大阪・ヤンマースタジアム長居であり、男子110メートル障害は泉谷駿介(住友電工)が13秒21(向かい風1・2メートル)で優勝し、代表に内定した。

 1台目までのアプローチで勝負あった。予選、準決勝より「出力を上げる」と決めた決勝。ハードル手前の7歩でしっかり地面を踏み、跳び越えたころには体一つ抜け出した。向かい風ながら今季世界9位の好記録に「安心しました」。

 昨年、アプローチを8歩から7歩に変えた。8歩で1台目までの13・72メートルを走ると、狭すぎるからだ。世界のトップと同じ7歩に変え、昨年のこの大会で13秒06の日本記録を出した。

 ただ、まだ7歩に変えて1年ほど。安定感に欠けていた。風向きを考えたり、力の加減を細かく調整したり、試行錯誤を重ねてきた。

 この日の決勝は「中の上」ぐらいの出力だったという。それでも、卓越した身体能力で序盤から圧倒した。世界選手権では、決勝進出に0秒03届かなかった東京五輪のリベンジを狙う。「常に世界を意識してきた。もう1段階キレは上げていける」加藤秀彬