買い物額の2割を還元 県がポイント事業 中小企業の支援策も

宮脇稜平
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 物価高や原油高騰の影響が広がるなか、岩手県は市民生活を支えようと、買い物額の2割をポイントで還元する事業を始める。中小企業や農水産業者に対しては補助金制度を設け、経営環境の改善を図る。

 県が始めるのは「いわて県民応援プレミアムポイント還元事業」。利用者が対象店舗でQRコードを使って買い物をすると、後日に決済額の2割がポイントとして還元される仕組みだ。

 対象店舗は、県内に事業所があるスーパーやドラッグストア、飲食店などで、県外在住者でも還元を受けられるという。

 ポイント付与の上限は、1事業者あたり5千円。県は今後事業者を募集する予定で、複数参加した場合、その数に5千円をかけた金額が上限(2事業者であれば1万円)になる。

 財政課の担当者はQRコード決済で事業をする理由について、「キャッシュレスで店側と利用者の接触を減らせ、コロナ対策になる。県としても金券に比べて短時間で準備できるメリットがある」と話す。

 県はまた、物価高や原油高騰に苦しむ県内の中小企業に対し、建築資材や原材料の価格上昇に応じて定額の支援金を出すほか、家賃も一部補助する。

 支援金は、各事業者の主な仕入れ品(最大で五つの合計)について、前年と同じ3カ月間と比べた値上がりの幅に応じ、5万~20万円を支給。家賃補助は、家賃の4分の1、1カ月あたり上限5万円で、最長で3カ月分補助する。

 支援金と家賃補助を合わせ、1事業者あたり最大35万円の支給を受けられ、県内にある中小企業の約23%にあたる9100社が対象になると見込む。

 また、水産業者やハウス農家には、高騰している燃料費の負担を軽減するため、省エネ設備を導入するための補助を行うほか、畜産農家には、飼料代を補助する。

 県は、これらのポイント還元事業(11億円)や中小企業の支援事業(約14億円)を盛り込んだ、計約62億円の補正予算を6月の定例議会に提出する。

 達増拓也知事は13日の定例会見で、「原油価格物価高騰の影響が日常生活のあらゆる場面で現れてきている」と指摘。事業の実施時期については、「開始時期は未定だが、なるべく早く実施したいと考えている」と話した。(宮脇稜平)