「日本画」じゃなくて「東北画」? 脱中央・脱近代 共同制作の魅力

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編集委員・大西若人
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 国号を冠した「日本画」があるなら、地域名を頂く「東北画」もありえるのか――。山形市の東北芸術工科大の課外活動プロジェクト「東北画は可能か?」の全体像を見せる展覧会が、埼玉県原爆の図丸木美術館で開催中だ。共同制作の大作を含め、東日本大震災後の精神風景など多様な問いをはらんでいる。

 最も知られた作品が、震災直後に共同制作で描かれた幅約4メートルの「方舟(はこぶね)計画」(2011年)。大波の上を、方舟形にえぐれた大地が進むような図で、棚田や百貨店など持ってゆきたいものは舟の上、ファストフード店や原子力発電所など置いてゆきたいものは舟の外に描かれている。7人の学生たちが参加した。

 プロジェクトは、2人の画家がそれぞれ、同大学の日本画と洋画の教員として着任した09年に始まった。奈良出身の三瀬夏之介(48)と、福島出身の鴻崎正武(49)だ。

 中央のアートシーンから遠い地域で美術の可能性を探るため、学科やコースを超えた課外活動として開始。全国から集まった学生たちが東北への問いや思いを個々に制作する一方、共同制作も手がけることに。

 屛風(びょうぶ)状の作品を…

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