500円の天丼は消えたけど… 「てんや」が譲らない大衆化の心意気

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聞き手・山下裕志
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 エビやカボチャなど5種類の天ぷらがのった天丼を500円玉1枚で――。ワンコインで買える天丼が「てんや」の看板でしたが、今月16日に値上げに踏み切りました。一昨年に価格を下げてワンコインを復活させてから2年余り。再び値上げした決断について、店を手がけるロイヤルホールディングス(HD)の阿部正孝社長に聞きました。

 ――天丼を税込みで30円高い530円に値上げします。なぜですか。

 「原材料を中心にした価格の上昇がポイントです。光熱費や人件費も上がりました。その中で今のクオリティー(品質)を維持して提供するために、値上げを選択しました。価格を据え置いて中身を変える議論にはあまりなりませんでした。質を落とさずに提供することが第一でした」

選ぶ楽しさも

 「カウンターで揚げて出す(専門店の)天ぷらって本当に高いじゃないですか(笑)。てんやには創業当初から、『高級だった天ぷらを大衆化する』という考え方があります」

 「大衆化は当初、500円の…

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    田幸香純
    (朝日新聞記者=小売り、外食、食品)
    2022年6月17日9時41分 投稿
    【視点】

    天丼チェーン「天丼てんや」が1号店を出したのは1989年のこと。「天ぷらの大衆化」を目指していたように、その味わいも自宅で揚げる天ぷらに影響していきました。天ぷら粉を作っているあるメーカーの担当者は1990年代の消費者の天ぷらの好みの変化を