紳士服のはるやま、創業家内で対立 会長の弟に姉が3度目の「NO」
紳士服大手、はるやまホールディングス(HD、岡山市)が、29日の定時株主総会を前に揺れている。創業家出身の大株主で、治山(はるやま)正史会長の実姉が、正史氏ら取締役3人の再任と1人の新任に反対する株主提案を出したためだ。姉が弟の経営手腕に異議をぶつけるのは3年連続となるが、今年はコロナ禍による不振から業界のライバルがひと足はやく回復したことで同社の苦境がより際立っている。創業家同士の攻防を、株主がどう判断するかが注目されている。
「現在創業以来、最大の危機だ」
こう訴えて、独自の人事案を出したのは、正史氏の姉の岩渕典子氏だ。岩渕氏個人と資産管理会社の保有割合を足すと議決権ベースの10%強を保有している。正史氏に代わり、「社内の実情を知った者が取締役となり、スピード感をもって改革すべきだ」と主張。HD子会社のはるやま商事元幹部ら4人を新たな取締役として選任するよう求めている。
経営側は岩渕氏の提案につい…
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- 【視点】
「洋服の青山」「AOKI」「はるやま」「コナカ」などの紳士服業界、スーツ業界はバブル経済の勢いが残っていた1990年代まで成長が続いていたと記憶しています。その後、少子高齢化から各社は女性向けスーツ、就活スーツなどに取り組み顧客層を広げて
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