ロシアのウクライナ侵攻で、東部の都市セベロドネツクやその周辺をめぐる攻防が最大の焦点となってから約1カ月になります。ロシア側は同市の大半を支配したとされますが、ウクライナ側も抗戦して激しい地上戦が続いており、戦局の見通しは立っていません。
(タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間)
【連載】息子はどこに ロシア軍に連れ去られた人々
ウクライナの村から、青年が消えました。無事を祈る母に届いた知らせは、「ロシア軍に捕まった」。どこに連れ去られたのか。足跡を追うと、思いも寄らぬ場所にたどり着きました。
■■■6月20日(日本時間)■■■
20:30(モスクワ14:30)
ロシア公約の支援金、多くの難民に未払いか
ロシア国外に拠点を移して報道を続けるロシア系独立メディア「ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ」は20日、ロシアに入国したウクライナ人難民の多くがロシア政府が公約した難民支援金を全く受け取っていないと報じた。
ロシアのプーチン大統領はロシアがウクライナに侵攻する直前の2月18日、ロストフ州での難民受け入れの態勢づくりと、到着した難民1人につき1万ルーブル(当時のレートで約1万5千円)の支給を政府に指示していた。
地元メディアによると、ウクライナからロシアに約160万人が避難し、うち26万2千人が子どもという。
20:09(キーウ14:09)
ウクライナ議会が女性条約の批准可決、EU加盟へ「よいシグナル」
ウクライナのニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」によると、同国の最高会議(議会)は20日、欧州の40カ国以上と欧州連合が署名している国際条約「女性に対する暴力およびドメスティックバイオレンス防止条約」への批准を可決した。ウクライナ・プラウダは、「欧州連合(EU)加盟に向け、ウクライナが改革の準備ができていることを示すよいシグナルになる」と報じている。
条約は2011年、人権問題などに取り組む国際機関の欧州評議会で採択され、トルコの最大都市で署名されたことにちなんで「イスタンブール条約」と呼ばれる。女性への性暴力や結婚、堕胎の強制などを犯罪化するよう加盟国に義務づける内容だ。
ウクライナは2011年に署名したが、国内の教会や保守派が抵抗し、批准が遅れていた。ウクライナ・プラウダによると、この日の議決では議員259人が賛成、4人が反対、25人が棄権したという。
19:31(マリウポリ13:31)
マリウポリ、工業用水を飲料水として供給か
ロシア軍が制圧を宣言したウクライナ南東部の港湾都市マリウポリの市長顧問、アンドリュシチェンコ氏は20日、工業用水が一部で飲料水として供給されているとSNSに投稿した。ウクライナの国営通信社が同日、報じた。
投稿によると、現在、マリウポリでは飲料水の確保が最大の問題になっている。マリウポリを制圧したロシア側は週1回の配水を表明しているが、必ずしも守られていないという。一部では上水道に工業用水が流されており、衛生環境の悪化が懸念されるという。
19:19(モスクワ20日13:19)
ロシア、飛び地への輸送めぐりリトアニアに抗議
ロシア外務省は20日、バルト海に面したロシアの飛び地カリーニングラードへの鉄道による貨物輸送をリトアニアが禁止したとして、リトアニアの臨時代理大使を呼んで抗議し、直ちに解除するよう求めたと発表した。
カリーニングラードはリトアニアとポーランドに挟まれており、ロシアから貨物を輸送するにはリトアニアを通る必要がある。ロシア外務省は「鉄道輸送が完全に回復しない場合、国益を守るために行動する権利がある」と警告した。
リトアニア政府は18日、対ロシア制裁の一環として、カリーニングラードへの鉄道輸送を禁止していた。
17:25(モスクワ11:25)
ウクライナ軍の損害状況、ロシア国営通信が伝える
ロシア国営タス通信は20日、ロシア国防省が把握したとするウクライナ軍の直近1カ月の損害状況として、同軍の機械化旅団の一つで2100人以上の死傷者が出たと伝えた。
別の部隊では約800人の将兵が戦闘の前線に行くことを拒んだという。上官に対する不信が主な原因だとしている。
また別の旅団では、上官の命令に従わなかったことを理由に約100人の斥候兵が軍務を解かれたとしている。
19:03(モスクワ16:03)
ロシア軍が母親に別人の遺骨届ける
ロシア国外に拠点を移して報道を続けているロシア系独立メディア「ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ」は20日、ウクライナ東部ルハンスク州で戦死した中尉のものとしてロシア軍が母親の元に届けた遺骨が別人のものだったと報じた。
同メディアによると、ロシア…
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