幻想の関係、自己葛藤… 32年ぶりの「M.バタフライ」に内野聖陽

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増田愛子
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 1980年代、ある仏外交官の男性が、中国に情報を流したかどで有罪の判決を受けた。20年にわたり彼が愛した京劇女優は中国のスパイだっただけでなく、実は男だった――。

 そんな実話を元にした、デビッド・ヘンリー・ファンの戯曲「M.バタフライ」(日澤雄介演出)が、日本では32年ぶりに上演される。主人公の外交官ガリマールを演じるのは内野聖陽。題材となった事件に感じた驚き。そして、戯曲の巧みな構成にひかれ、出演を決めたという。

 物語は、投獄されたガリマールが、京劇の花形俳優ソン・リリン(岡本圭人)と逢瀬(おうせ)を重ねた、60年代の北京での日々を回想する形で進む。

 「追憶劇のように見えるけれど、あくまで、ガリマールの脳内で生起している『お話』のようなんです」と内野。「だから、彼の不安や恐怖がキャラクターとなって登場し、事実を突きつける。彼の理想の世界を邪魔する。自己葛藤ですよね。そこが、この戯曲の面白いところだと思います」

 この作品の、もう一つの重要…

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