乳幼児のコロナワクチン接種に緊急使用許可、米FDA諮問委が勧告
米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は15日、新型コロナウイルスワクチンの5歳未満の子どもへの接種について緊急使用許可を出すよう勧告した。近くFDAが正式に緊急使用許可を出すとみられている。
諮問委が勧告を出したのは、ファイザー製とモデルナ製のワクチン。すでに5歳以上に対して緊急使用許可が出ているファイザー製については、生後半年から4歳が対象。一方でこれまで18歳以上しか対象になっていなかったモデルナ製は、14日の諮問委で6~17歳にも緊急使用許可を出すよう勧告し、15日の諮問委で生後半年から5歳にも対象を広げた。
FDAが勧告内容と同じ内容の緊急使用許可を出せば、米国内では生後半年以上のすべての人が、ファイザー製とモデルナ製のどちらも接種できることになる。
乳幼児に対しては、接種回数がワクチンの種類によって異なる。ファイザー製は大人が使う量の10分の1を3回接種する。モデルナ製は大人が使う量の4分の1を2回接種する。
米ホワイトハウスは今月、FDAが正式に緊急使用許可を出し、米疾病対策センター(CDC)も推奨すれば、すぐに米国内での接種を始める計画を発表している。21日にも始める見通しだとしている。
一方、日本では小児用のワクチンは、ファイザー製の5~11歳向けしか認められていない。モデルナ製は12歳以上。年齢の引き下げについて、厚生労働省は各企業と相談しているが、現時点で企業からの申請はない。首相官邸のホームページによると、15日時点の小児用ワクチンの2回目までの接種率は15・6%となっている。(合田禄=ワシントン、市野塊)

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