平和憲法の重要性を繰り返し訴えている山口那津男代表(69)がこの夏、これまでになく防衛力の強化を強調している。「平和」を看板とする公明党にも転機が訪れている。
参院選の公示日まで10日に迫った6月12日。強い日差しが照りつけるなか、山口氏は神戸市内の駅前に立った。北朝鮮のミサイル発射などに触れ、こう連呼した。
「軍事力の差が大きく開くと、圧力が加わる。日本の安全保障は大丈夫か! 日本の防衛力はいまのままで大丈夫か! しっかり点検をして、強化していかなければなりません」
山口氏は、公明党が支持者向けに発行する機関紙「公明新聞」の6月2日の1面でも、安保政策について「前向き、積極的に対応する」と語っていた。山口氏から相次いで発せられる積極論に、ベテランの党関係者は驚いた。「ベクトル(方向)が変わった」
安全保障を支える両輪の「防…
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- 【視点】
公明党が自民党と連立政権を組んだのは、私が政治記者の駆け出しだった1999年。それはブレーキ役を果たすためではありませんでした。98年の参院選大敗北で政権運営に苦しむ自民党に頼まれ、参院で与党が過半数を保つためです。 もちろん公明党に
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