サダコの鶴を「世界の首脳に」 広島サミットに向け岸田首相に要望
高橋杏璃
広島で2歳で被爆し、12歳で白血病で亡くなった佐々木禎子さんのおい、祐滋さん(52)が16日、首相官邸を訪れ、岸田文雄首相と面会した。祐滋さんは来年広島で開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)で、禎子さんが折った鶴のレプリカを各国首脳に渡したいと要望した。首相は「検討させていただきます」と応じたという。
禎子さんは広島市の平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルで、被爆後に病気の回復を祈って折り鶴を作り続けた。
祐滋さんは首相に、禎子さんが病床で残した折り鶴の金属製レプリカを渡し、同じものを来年のG7で各国首脳に贈りたいと伝えた。面会後、祐滋さんは「叔母が闘病中、平和の思いを込めて折った折り鶴が金属としてよみがえった。平和の思いを世界中でシェアできたら」と語った。(高橋杏璃)