水不足に高まる懸念 早明浦ダム貯水率低下、22日にも3次取水制限

紙谷あかり
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 【香川】早明浦ダム高知県)の貯水率が、平年に比べ速いペースで低下している。水源とする香川県内では過去に大規模な渇水も起きており、水不足への懸念は日増しに高まっている。

 早明浦ダムの貯水率は16日午前0時時点で40・8%。平年よりも40ポイントあまり低い。四国地方は13日に梅雨入りしたが、吉野川上流の降雨量は16日時点で6月の平年値の25%ほど。ダムに水がたまるには1時間20ミリ以上の強い雨が一定時間降り続ける必要があり、このまま雨が少ないと、7月上旬ごろに貯水率がゼロになる可能性もあるという。四国地方整備局の担当者は「最悪の事態を想定しながら準備している」と話す。

 四国4県や四国地整局などでつくる吉野川水系水利用連絡協議会は10日、早明浦ダムの貯水率が30%まで下がった段階で、香川・徳島の両用水への供給量を50%削減する第3次取水制限を実施することを決めた。

 吉野川上流の降雨量は昨冬から少なく、2月にこの時期では23年ぶりとなる取水制限が実施された。それ以降も断続的に取水制限が行われ、今月5日からは香川用水を35%、徳島用水を約17%削減する第2次取水制限に入っている。

 香川用水は、香川県内の水道水の5割弱をまかなっている。現在、一般家庭でも高松市中心部で、日常生活に支障がない程度に水道の圧力を下げる減圧給水中だ。工業、農業用水も含めた依存率は約3割。県によると、農業にはため池が、工業には府中湖(坂出市)といった水源があるため、大きな影響はないという。

 四国地整局によると、第3次取水制限が実施されるのは22日以降の見通し。実施されれば、2013年8月以来となる。最も3次制限入りが早かった07年は6月17日で、今回とほぼ同時期となりそうだ。

 県によると、3次取水制限が始まる段階で、「県渇水対策本部」を設置。別の水源がある土庄、小豆島、直島、まんのうの4町以外の自治体では、一般家庭も含めた水道水の減圧などの対策をとる予定だ。

 また、香川用水のうち水道用水を県内でためておくため、県が09年に完成させた調整池「宝山湖」(三豊市)からも取水する。他にも各市町が井戸などの緊急水源を確保するため、井戸掘削や水道連絡管の整備の支援もするという。

 早明浦ダムは1975年の完成以来、貯水率がゼロになったことがある。94年には当時の5市14町で断水。2度ゼロになった2005年は、旧香川町(現高松市)で夜間断水した。

 一方で、08年9月には20日間ゼロになったが、断水はしなかった。その後の渇水のときには断水していない。県水資源対策課の担当者は「近年は宝山湖の整備と、県民の節水への高い意識で、延命できているのではないか」と話す。(紙谷あかり)