参院選が22日に公示される。投開票は7月10日で、18日間の選挙戦が展開される。今回の選挙の意義や争点は何か、有権者はどこに注目すればよいのか。現代日本政治に詳しい北海学園大の山本健太郎教授に聞いた。
――参院選は昨年10月の岸田政権発足から約9カ月で行われます。今回の選挙はどんな意義がありますか。
「有権者にとっては難しい選挙です。我々の生活の中で中心を占めていた新型コロナウイルスへの関心が徐々に薄れ、『コロナ後』に移ってきました。しかし、まだ完全に忘れられない。コロナをどう考え、何に注目すればいいのか、中途半端で難しい状況です」
「さらにロシアのウクライナ侵攻で安全保障政策に焦点が当たっています。我々にとって実感は薄いけれど重要な外交問題。内政も外交もわかりにくいテーマの中で判断しなければなりません」
「岸田政権への評価も難しい。発足から9カ月、何をやりたいのかまだ伝わってこない。一定の支持率があり、手堅い政権という評価を受けていますが、手堅さがこの先も通用するかはわかりません」
――どのような政策課題が争点になりますか。
「ウクライナ侵攻や円安でエネルギーや食糧などの価格が上昇し、コロナ後の生活を苦しくする要因になっています。ウクライナ侵攻は外交問題ですが、経済への影響も無視できません」
「岸田政権は『新しい資本主…