「失敗から学んで欲しい」 宇野昌磨の恩師による新クラブの信念は?

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坂上武司
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 6月上旬、樋口美穂子コーチが新たに設立したフィギュアスケートクラブ「LYS」の飯塚合宿に同行した。

 福岡県飯塚市にある飯塚アイスパレス。

 合宿に参加したのは、北京五輪代表で高校3年の河辺愛菜(まな)(17)、小学5年の森岡凜(りん)(10)、小学6年の上薗恋奈(れな)(12)という3人の女子と、中学2年の男子、芳岡優希(13)の計4人。

 3泊4日のミニ合宿。樋口コーチが飯塚クラブの3選手に振り付けをするのにあわせて、この合宿は企画された。

 樋口コーチは3月15日、31年にわたってコーチとして携わった名古屋の「グランプリ東海クラブ」から独立。立ち上げた新クラブに選手がある程度集まり、4月上旬には練習をスタートさせた。

 それからおよそ2カ月が経っていた。

次週は樋口美穂子コーチが「振付師」として活躍する物語をお届けします。

 いま、教えるのは国内トップ級の河辺を除けば、小学生や中学生といった子どもたちが8人ほど。樋口コーチが新天地を求めたのは「小さな子どもたちを教えたい」というささやかで正直な心の叫びからだ。その思いの通り、夢はゆっくりと進んでいる。

 子どもたちの練習をどう進めていくか。休息はどうあてていくか。数々のトップ選手を育ててきたから、技術的な指導には定評がある。でも、クラブ全体をマネジメントすることは、樋口コーチにとってもほぼ初めての経験だ。

 まず走りながら考える。その過程を味わいながら。

 古くから知る飯塚クラブの名コーチ、河野由美コーチからも助言をもらった。ジャンプの指導法やオフの設定方法など――。いろいろなアドバイスに耳を傾けた。

 こうした他のコーチとやりとりを重ねることも学びの一つ。指導者も日々勉強だ。樋口コーチは穏やかに話す。

 「大変だけど、すごく楽しくて充実していますよ」

 グランプリ東海の頃は、常時50人もの教え子たちがいた。その中でも、樋口コーチはトップクラスの選手の指導に追われた。自然と、順位や成績に目を奪われていったという。

 「自分の中での反省も、正直…

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