羊とヤギ9匹盗まれる?羊1匹だけ残された 地元住民「がっくり」

林瞬
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 茨城県土浦市手野町の農家菅谷幸治さん(72)が飼っていた羊5匹とヤギ4匹の計9匹が今月9日、いなくなった。菅谷さんは、放牧地を「羊羊(ヤンヤン)夢牧場」と名付けて開放してきたため、地域住民にも落胆が広がった。入り口の鍵が壊されており、菅谷さんは土浦署に被害届を提出。同署が窃盗事件として調べている。

 菅谷さんは取材に対し、「怒るとか悔しいとかより、もうあきれちゃった」と話した。羊6匹とヤギ4匹の計10匹を飼っていたが、羊1匹を残していなくなってしまった。中には春に生まれたばかりの子羊もいたという。

 9日朝、近所の坂本菊子さん(93)が、羊たちがいないことに気付き、菅谷さんの息子に連絡。普段は鳴かないという残された1匹は、朝からメエメエと鳴いていたという。8日の夜中に盗まれたとみられる。

 放牧地は元々、耕作放棄地だったが、2007年に菅谷さんが雑草を刈り取り、牧草を植えた。その後、近所の人たちの協力を得て、周囲に高さ2メートルほどの金網をめぐらせ、小屋もつくった。母乳を飲まない子羊には、菅谷さんの妻がミルクをあげるなど手をかけて育ててきた。「荒れ地がきれいになって、みんなが喜んでくれるのが生きがいでやってきた」と菅谷さんは言う。

 菅谷さんによると、牧場では18年に1匹、21年に2匹の羊が盗まれた。そのため、入り口に鍵を取り付ける対策をした。

 毎日2回、ここに通っているという坂本さんは、羊たちを「自分の子どものように思っていた」。「毎日、『大きくなってよかったね』と話しかけていた。もういないんだよなあ、と思うと、寂しくなっちゃう。本当にがっくり」と話した。(林瞬)