無人の待合室、中絶禁止州はいま 強姦、近親相姦で妊娠6週以内だけ

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米オクラホマ州タルサ=藤原学思
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 待合室には黒い革張りの椅子が21脚あって、もう一つの待合室にも12脚があって、処置室は三つ、さらに、体と心を休めるリカバリースペースもあって。

 でも、そのどこにも、患者はいない。

 米南部オクラホマ州にある中絶クリニック「タルサ・ウィメンズ・クリニック」。ここは1970年代から、人工妊娠中絶を希望する患者を受け入れてきた。だが、いまでは中絶措置を行っていない。行えない。

 米国ではまもなく、中絶が合衆国憲法上の権利ではなくなる可能性が高い。そうなれば規制は各州に委ねられることになり、およそ半数の州で、中絶措置を受けることが極めて難しくなる。

 オクラホマ州ではここ数カ月、相次いで中絶規制法ができ、すでに中絶措置はほぼ行われていない。現場でなにが起きているのか。6月中旬に訪ねた。

「24時間前なら助けられたのに」

 「きょうはね、抗議のデモ隊…

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