衆院選挙区 千葉は1増

藤谷和広、伊藤繭莉、三嶋伸一
[PR]

 政府の衆院議員選挙区画定審議会がまとめた衆院小選挙区の新しい区割り案では、千葉県内で選挙区が1増とされた。9選挙区で線引きも変わることから、各党は候補者の調整など対応を迫られそうだ。

 「一票の格差」を2倍未満に是正するための見直し。県内では、船橋市の東部と習志野市が新たに「千葉14区」となる。これに伴い、2区は千葉市花見川区と八千代市、4区は市川市の一部と船橋市の西部となる。5区に入る市川市の地域が変わる。

 松戸市は選挙区がまたがる分割が解消され、6区に。野田市流山市が7区となる。柏市も分割が解消され8区に。我孫子市は13区に入る。10区と11区に分割されている横芝光町は11区に入る。

 昨秋の衆院選で小選挙区9議席を得た自民。県連会長の浜田靖一防衛相=12区=は「これから調整していくことになるが、選挙区によっては現場で作ってきた組織を手放すことになるので、なかなか難しい」。党内には、今夏の参院選に立候補しない意向の元栄太一郎参院議員を次期衆院選に推す声もあるが、元栄氏は「まったくの白紙」と強調。浜田氏は「すべては参院選が終わってから」と話した。

 立憲県連最高顧問の野田佳彦元首相=4区=は16日夜に船橋市で開いた国政報告会の後、報道陣の取材に「まな板のコイだから、(区割り変更の)結果が出たらだめとは言えない」。2000年から野田氏が当選を重ねる4区は非自民の牙城(がじょう)で、昨秋の衆院選でも自民の候補者に2倍近い得票差をつけた。野田氏は「自分の分身のような人をつくって(4区と14区で)2勝するしかない」と表情を引き締めた。

 千葉維新の会代表代行の藤巻健太衆院議員=比例南関東=は「妥当だ。松戸市などで選挙区が分割されていたのが解消され、有権者にとって、わかりやすい区割りだと思う」と語る。自身が昨秋、議席をめざした6区も区割りが変わるが「新たなところで(自分を)認識してもらえるように頑張っていく」と意気込む。日本維新の会議員定数削減を掲げており「是正なので増やさざるを得ないが、将来的には定数を減らし、税金の無駄を減らしたい」とも語る。

 昨秋の衆院選で県内小選挙区には擁立しなかった公明。党県本部代表の平木大作参院議員は「1増」を受け「果敢に挑戦していきたい。候補者の検討も進めてきた」と明かした。自民県連に「(選挙区が)増えたら出す」との意向を伝えていたという。「どこに出すかということもあるので、参院選後に(自民側と)具体的な協議に入っていきたい」と話す。

 国民県連幹事長の天野行雄県議は「まだ複数の区にまたがる市もあり、有権者にとってはわかりにくさが残るのではないか」と指摘。国民は昨秋の衆院選で5区に候補者を1人立てたが、自民、立憲、維新に次ぐ4番手となった。「今回の見直しを機に、改めて立憲と調整できるところはきちんと調整し、党勢拡大を図りたい」と意気込む。

 共産県委員会の小倉忠平委員長は「小選挙区制度のゆがみが再び出た」。松戸市などは単独区になるが、市川市や船橋市は新たな線引きで分割される。「有権者からすると新しい小選挙区で選ばれた議員より、地元市議らの方が身近になりかねない」と指摘する。

 こうした問題は小選挙区制の導入時から党が指摘してきたといい「比例代表を中心にした選挙制度に改めるべきだ。市民と野党の共闘は区割りが変わっても誠実に追求したい」と話した。(藤谷和広、伊藤繭莉、三嶋伸一)