ベルギー出身社長は、三菱ケミカルHDにきたヘビ? 本人に聞くと…

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聞き手・上地兼太郎、千葉卓朗
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 ベルギー出身のジョンマーク・ギルソン氏が、国内化学最大手・三菱ケミカルホールディングス(HD、7月から三菱ケミカルグループに社名変更)の社長に就いて約1年。「脱炭素」の流れが強まるなか、2021年末には、売上高の25%を占める石油化学・炭素事業を23年度をメドに分離する方針を打ち出した。欧米の同業他社での経営経験をベースに、聖域なき改革を進めるトップの考えを聞いた。

 ――社長になって1年が経ちましたが、いま力を入れていることは何ですか。

 「会社やビジネスにはライフサイクルがあります。生まれて、成長して、成熟して、死んでいく。成長・成熟する組み合わせを分散して持つことが重要です。何かが衰退しても別のものが育つことで、ポートフォリオ(資産構成)を持つことができます。衰退しているビジネスには、(企業が自社事業の一部門を切り出す)カーブアウトや撤退も考えなければいけません」

 「私が取り組んでいるのは、成長と生産性のマインドセット(考え方)を植え付けることです。日本には高い教育水準と優れた社会インフラがあります。なのに、なぜ米アップルや中国アリババのような世界的な成長企業が現れず、いつまでも『三井、三菱……』なのはなぜか」

 「日本企業の管理職が米国や中国の管理職と比べて何が違うかといえば、成長について話すことが少ないことです。(バブル崩壊以降の)30年間、GDP(国内総生産)は上がらない、給料も上がらない、来年も同じようなことでOK――と、停滞している状況が受け入れられていることが問題です」

 「これは能力の問題ではなく、100%意識の問題です。日本には教育やインフラなど、成長に必要なモノはすべてそろっている。もっとアグレッシブに、自信をもってビジネスを進めるべきだと思います。『勝つ』というメンタリティーを持って実際に成功を、とプッシュしているところです」

 ――社長・会長として三菱ケミカルHDを率いた小林喜光取締役(東京電力HD会長)は、経済同友会の代表幹事だったとき、「危機感のない『ゆでガエル』には、ぬるま湯から追い出すヘビが必要だ」と語りました。三菱ケミカルHDは「ゆでガエル」から変われたのでしょうか。

 「『ヘビになって』というこ…

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