医療従事者に「あなた方も最前線にいる」ゼレンスキー氏が南部で激励

ウクライナ情勢

ワシントン=高野遼
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 ウクライナのゼレンスキー大統領は18日、同国南部にあるミコライウとオデーサを訪問し、前線で戦う兵士らを激励した。2月のロシア軍による侵攻開始以来、ゼレンスキー氏が南部の前線を訪問するのは初めてという。戦闘が長期化するなか、同氏は最近1カ月ほどの間に国内各地への訪問を重ねている。

 ロシア軍は3月上旬に制圧した南部ヘルソンから、黒海沿いの主要な港湾都市であるオデーサ方面への西進を試みている。オデーサの100キロほど東にあるミコライウ周辺は、西進を食い止めるウクライナ軍との間で激しい戦闘が続いてきた最前線だ。

 ウクライナ大統領府によると、ゼレンスキー氏はミコライウで、激しく破壊された市内を視察。前線の兵士らに「我々の国家、人々とその家族、そして主権を守ってくれた」と感謝を伝えたという。

 現地では作戦状況の説明も受けたほか、失われた水道網の復旧などについても地元当局者と議論した。

 また、ミコライウとオデーサにある病院も訪れ、負傷した兵士や市民らと会話した。医療従事者を「兵士たちだけでなく、あなた方も最前線にいる。日々、国民の命を救うという偉大な使命を果たしている」と激励したという。

 ゼレンスキー氏は、侵攻開始からしばらくは首都キーウ(キエフ)にとどまっていたが、5月下旬に一時は激しい攻撃を受けていた北東部の第2の都市ハルキウを訪問。6月に入り、激戦が続く東部のリシチャンスクなどの最前線に足を運び、兵士らを激励している。(ワシントン=高野遼)

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