【詳報】核兵器なき世界へ「最も強力な文書に」 初の締約国会議

[PR]

 核兵器国際法として初めて全面的に禁じた核兵器禁止条約の第1回締約国会議が21~23日、オーストリアの首都ウィーンで開かれました。ロシアのウクライナ侵攻で核兵器使用のリスクが高まるなか、「核兵器のない世界」をどう実現させていくのか。閉幕まで、タイムラインで詳報します。

(タイムスタンプは日本時間、カッコ内は現地時間)

【そもそも解説】核兵器禁止条約の第1回締約国会議ってなに?

核兵器を禁止する条約とはどういうものなのでしょうか。会議では何が話し合われるのでしょうか。注目点をまとめました。

■■■6月20日(日本時間)■■■

16:10(ウィーン9:10)

会場前には長い列

 核兵器禁止条約の第1回締約国会議の開幕前日となる20日、ウィーンで「核兵器の人道的影響に関する会議」が開かれる。会場となるコンベンションセンターには開始1時間前の午前9時(日本時間午後4時)から、続々と報道陣や市民団体のメンバーらが入り、受付には長い列ができた。

 朝日新聞記者が確認したところ、議場には約80の国・地域の席が用意されていた。この会議は2013~14年に3回開かれ、核禁条約の採択にもつながった。会議の冒頭で国連軍縮部門トップの中満泉事務次長らがあいさつする。また、日本原水爆被害者団体協議会日本被団協)の木戸季市・事務局長が長崎で被爆した体験を語る。

17:10(ウィーン10:10)

中満国連事務次長「核兵器は壊滅的、無差別的」

 ウィーンで20日、核兵器の人道的影響に関する会議が始まった。主催したオーストリアのシャレンベルク外相は冒頭で、「ここ数週間、我々は核による脅迫と恐喝を目の当たりにしてきた」と指摘。「完全にロシアの責任で、まったく容認できない」と述べ、ウクライナへの侵攻に伴って「核の脅し」を続けるロシアを非難した。

 続いて、国連の軍縮部門トップの中満泉・事務次長があいさつした。中満氏は「2013~14年のこの会議は、核兵器禁止条約の交渉、そして17年の採択につながった」と強調。核兵器の人道的影響について「壊滅的であり、無差別的である。時間的にも空間的にも封じ込められない。地球上の全ての生命を絶つ可能性を持っている」と強く警鐘を鳴らした。

17:22(ウィーン10:22)

「不安、苦しみは消えず」被爆者木戸さん

 核兵器の使用や核実験の被害者が自らの体験を語るプログラムがあり、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の木戸季市(すえいち)事務局長(82)がスピーチした。

 木戸さんは「被爆者の不安、苦しみは時が経って消え去るものではありません。自分の不安から子どもの不安、孫の不安へ。どんどん大きくなっていくのです」と原爆がもたらした苦しみを訴え、「被爆者は武力に対し武力で対抗することを求めません。被爆者は話し合いによる解決を求めます」と締めくくった。

17:40(ウィーン10:40)

「原爆の2世、3世への影響わからない」長崎の中村さんが不安訴え

 核兵器の使用や核実験の被害者が自らの体験を語るプログラムでは、長崎市出身で、祖母が被爆した中村涼香さん(22)も登壇した。

 中村さんは、長崎の被爆者で着付け教室をしている福島富子さんの着物を着て登壇した。「私と母も将来、原爆の影響を受けるかもしれない。原爆が被爆者の2世、3世にどんな影響を与えるのか、何も分からない」と放射線の影響に対する不安を訴えた。

19:00(ウィーン12:00)

核保有5カ国の代表は姿見せず

 ウィーンで開催中の「核兵器…

この記事は有料会員記事です。残り16558文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
核といのちを考える

核といのちを考える

被爆者はいま、核兵器と人類の関係は。インタビューやコラムで問い直します。[記事一覧へ]