小指先ほどの小型カメラで問題流出か 一橋大の入試問題漏洩事件
増山祐史
入学試験中、袖口に忍ばせた小型カメラから電波を伝って外部に問題を流出させていた疑いが強まった。今年1月に行われた一橋大(東京都国立市)の留学生向けの入学試験で、数学の問題を漏らしたとして逮捕された中国籍の男(22)が、試験直前に小指の先ほどの大きさのカメラを購入していたことが警視庁への取材でわかった。
国際犯罪対策課によると、偽計業務妨害容疑で逮捕した王嘉璐容疑者のインターネットでの購入履歴を調べたところ、昨年11月ごろに小指先ほどの小型カメラを中国から取り寄せ、試験直前に受け取っていたことがわかった。カメラは現段階で見つかっておらず、王容疑者は購入については「話したくない」と供述しているという。
カメラには長さ20~30センチほどのコードと映像データを送信できる機器が付いていた。捜査関係者によると、王容疑者は袖口に隠したカメラを問題用紙にかざして動画を撮影。専用のアプリを入れた自身の携帯電話を介し、外部にいる李歳寒容疑者(28)=同容疑で逮捕=のスマートフォンにデータを送信していたとみられるという。李容疑者は調べに「(王から)カメラを買ったのでアプリを入れるよう言われた」と話しているという。
同課は、王容疑者の自宅から…