どこにもない場所はどこにでもある ムン&チョン、国内初の大規模展

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田中ゑれ奈
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 どこにもない場所は、どこにでもある。現代社会における芸術の役割を問う韓国の現代アーティストデュオ、ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ。金沢21世紀美術館で開催中の日本初の大規模個展で、最新作を含む映像インスタレーションなど6点を公開している。

 ユニットの結成は2009年。「私たちは疲れ切っていた」とチョンは振り返る。「現代美術を誰もわかっていないし関心もない。アートはコミュニケーションと言うけれど、やっているのは世界から自分たちを孤立させる作業に過ぎないのではないか」

 12年のドクメンタで発表した代表作「世界の終わり」では、人類の終末の瞬間を過ごす芸術家と、終末を経て再び興った未来文明の中で「美」の概念を発見する女性の物語を、隣り合う二つの映像で描いた。「アートの終わり、そして始まりがどのようなものになるのか見ていくことで、アートの定義を探れると考えました」

 過去と未来、現実と非現実、事実と虚構。ムン&チョンの制作全体に通底するのは、相反する二つの要素を含みつつ、その境界をあいまいにするやり方だ。

 初公開の「どこにもない場所…

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