日本政府はなぜ、核兵器禁止条約の第1回締約国会議にオブザーバーとして参加しないのか。会議開幕を翌日に控えた20日夕(日本時間21日未明)、外務省の石井良実(よしざね)・軍備管理軍縮課長が、ウィーンで日本メディアの取材に応じた。
締約国会議は条約に批准する62カ国・地域だけでなく、どの国もオブザーバーとして参加することができる。意思決定に関与はできないものの、オブザーバー参加すれば発言や資料配布が認められる。
石井課長は不参加の理由として、「核兵器国の関与がないと核軍縮は進まず、核禁条約には核兵器国が1カ国も参加していない。そうしたことを考えた」と説明。米国、ロシア、中国、英国、フランスが加盟する核不拡散条約(NPT)の重要性を強調した。
NPTをめぐっては、8月に…