第1回「日米、米韓だけではだめ」 日米韓の防衛協力訴える米国の思惑とは

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牧野愛博
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 日米韓の防衛相が6月中旬にアジア安全保障会議の機会を利用して会談し、3カ国共同訓練の再開を決めた。韓国で5月、尹錫悦(ユンソンニョル)政権が発足したことを受け、米国は3カ国防衛協力の重要性を両国に改めて説いている。米国の思惑は何か。日本は何を求められるのか。

 日米韓防衛相会談では、3カ国による弾道ミサイル探知・追尾訓練などの再開を決めた。3カ国共同訓練が実施されれば、2017年12月以来になる。日米の専門家からは「北朝鮮と中国、どちらの脅威にも対応できる訓練だ」という声が上がるが、韓国政府関係者は「中国を想定した訓練は無理だ」とも語る。

 日韓の関係も依然として厳しい。韓国は自衛艦旗(旭日(きょくじつ)旗)の掲揚を認めず、海上自衛隊の艦艇は事実上、韓国に入港できない。韓国政府は朴槿恵(パククネ)政権時代の15年10月に行われた日韓防衛相会談で、憲法上、韓国の領土である北朝鮮領域への進出も韓国の承認が必要だとの考えを示した。

 そんななか、米国の思惑の一端が見える出来事が6月にあった。

 ラカメラ在韓米軍司令官が6…

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    佐橋亮
    (東京大学東洋文化研究所准教授)
    2022年6月23日10時15分 投稿
    【視点】

    アメリカが日米韓協力に朝鮮半島だけでなく台湾情勢も関連付けて理解し、それを推進しようとしている。とても重要な指摘がみられる記事です。 高橋杉雄氏が匂わせるように、アメリカ側からは台湾有事を念頭に、かなり過剰な期待がみられることもありま

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