第2回「100グラムも太れない」 覚えてしまった魔法 母の一言に泣いた

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編集委員・中小路徹
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 長尾麻央さんが東京都内でフィギュアを始めたのは小学4年の時。両親の出身地である北海道によく遊びに行き、ウィンタースポーツになじみがあった。

 「ある時、リンクでかわいい衣装を着て、クルクル回っている子を見て、私もやってみたいと憧れを持ち始めました」

 中学生になると、成績が出始め、高校から本格的に打ち込んだ。

 始発電車でリンクに行き、朝練を終えて学校へ。そして、夜の練習でまたリンクへ。

 移動が片道2時間近くかかり、自分の時間はない。

 「練習が中心の生活で、体力的にも限界の生活を送っていました。親も朝4時台には起きて弁当をつくり、最寄り駅まで送り迎えをしてくれ、相当な負担をかけていました」

 エンジンを緩める選択肢はなかった。

 コーチも親も、全力でサポートしてくれている。それを裏切ることはできなかった。

 高校時代は女子シングルで国体で団体3位に。

 法大に進み、16人で演技を行うシンクロナイズドスケーティングに転向。日本代表にも入り、世界大会に出場した。

 「魔法」を覚えてしまったのは、高校2年の時だ。

 「特に女子は、中学前後から…

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    磯野真穂
    (人類学者=文化人類学・医療人類学)
    2022年7月5日10時20分 投稿
    【視点】

    食欲の反対は空腹ではありません。 食べることそのものに、コントロール、抵抗、喜び・寂しさ、人との紐帯・軋轢といった、私たちが持つ欲望や感情、暮らしの状況などが折り込まれるので、一度「体重」という数字のみに着目し、食べ方を一変させると、

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    後藤太輔
    (朝日新聞スポーツ部次長=子供、社会)
    2022年7月5日10時4分 投稿
    【視点】

     いきすぎた食事制限は、脳のための栄養も不足させてしまう。すると、正常な思考ができなくなり、間違えたことを正しいと思い込んだり、問題がないのに自分がだめだと思ったりして、精神を病んでいきます。だから、体重を無理に抑えようとするのは逆効果です

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