経済と生物多様性保全インタビュー 気候変動対策と歩調合わせ対策を
経済は時に環境を犠牲にして発展してきた。今、その流れを変えようという動きが広がりつつある。変革が先行するのは気候変動。生物多様性でも同じような動きは進むのか。東京大大学院の橋本禅・准教授に聞いた。
――気候変動では、経済の役割に焦点が当たっている印象があります。
生物多様性分野についても、気候変動分野が歩んできたような枠組みで対策を進めようという動きが盛んになっています。気候変動には、企業の取り組みについて情報開示を求める「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」が設置され、その提言が取り入れられてきました。
TCFDの生物多様性バージョンをつくろうということで、昨年6月には、企業が生物多様性に与える影響を評価して情報開示を求める「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」が設立されました。
TNFDのほかにも類似の国際的な取り組みが動き始めています。大企業などは、すでに気候変動と同様に生物多様性への取り組みを積極的に意識し始めています。
――生物多様性の損失は、気…
- 【視点】
”消費者の選択が地球を変える”。この大切さを伝えてくださっている記事だと思いました。消費者の日々の選択が重要になってくることは、もちろん、それ以上に取り組めることを消費者という立場以外で同時に考える必要があると感じました。それは、企業や行政