第9回「保育園落ちた」から6年、共感した人たちは今 声上げる意味とは?

有料記事参院選2022

藤野隆晃
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 ブログを読み、長男を産んだ時のことを思い出した。

 鹿児島県に住む会社員の女性(33)は6年前のある日、ツイッターで流れてきたブログの文章に目が留まった。

 筆者は子どもを出産直後、復職しようと考えていた。だが、保育園の抽選に落ち、会社を辞めざるを得ないかもしれない状況に追い込まれた。五輪にお金を使うなら保育園を作ってほしい。「一億総活躍社会」というキャッチフレーズはあっても、このままでは私は活躍できない。出産後の理不尽をまとめた文章だった。

 「保育園落ちた日本死ね!!!」

 それがブログのタイトルだった。

 「自分と同じだ」。女性は共感した。

 女性が長男を出産したのは20歳の時。ブログが話題になった、さらに8年前のことだった。

今回の参院選で有権者の審判を受けるのは、2016年の参院選で選ばれた議員たちです。その直前に話題になったのが「保育園落ちた日本死ね!!!」というタイトルのブログでした。多くの当事者が共感の声を上げ、国会での議論を後押ししました。声を上げた人たちはこの6年間に何を思い、政治との距離はどう変わったのか。話を聞きました。

 出産を機に仕事を辞めたが、働くことは好きだった。長男が2歳のころに保育園の入園を申請したが落選した。子育てとの両立を考えると日中の仕事は難しく、夜勤を選んだ。睡眠時間は多くて4~5時間ほど。その後、パートを転々とした。保育園の落選で「出ばなをくじかれた」と感じた。

子育てと仕事を両立したいだけなのに「運まかせってなに」

 長男を出産後、3人の子ども…

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    仲村和代
    (朝日新聞デジタル機動報道部次長)
    2022年6月24日13時29分 投稿
    【視点】

     記者をしていると、「あ、社会が動いてる」と思うことがあります。「保育園落ちた日本死ね!!!」のブログに対するツイッターでの動きがまさにそうでした。ブログが書かれた直後から、共感と共に拡散。国会でこのブログについて問われた当時の安倍晋三首相

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    金澤ひかり
    (withnews編集部=若者、ネット)
    2022年6月24日12時45分 投稿
    【視点】

    先日、いわゆる「ママ友」が「数年前まではこのあたりも保育園入りにくかったんですよ」という話をしてくれました。 私自身は引っ越してきて間もない地域のため、その変化は知らなかったのですが、彼女は「なんでしたっけ、『保育園落ちた』って声挙げてく

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