勝利至上主義からの脱却「楽しむ受け皿必要」 室伏スポ庁長官の提言
小学生の柔道の全国大会が、「行き過ぎた勝利至上主義が散見される」として廃止となった。この動きに対し、スポーツ庁の室伏広治長官(47)は、こんな疑問を投げかける。
「小学生から全国大会をやる必要があるのか」
その真意を聞いてみた。
「勝つための無理な減量、増量などは成長期にあってはならないこと。これからは健全で楽しめるスポーツ、生涯スポーツという視点からの取り組みが重要になってくる」
室伏長官は陸上ハンマー投げで、2004年アテネ五輪で金メダル。41歳まで現役を続けてきた息の長い選手だった。
一競技の狭い世界では指導が過熱しがちだ。その陰で子どもが競技を嫌いになってやめてしまったり、けがをしたりしてしまうケースをいくつも目撃した。
小学3年から中学2年まで米国で暮らした影響からも提言する。
「日本でもさまざまなレベルでスポーツを楽しめる受け皿が必要だ」
スポーツ庁長官は「青少年の心と体を守る立場」という。だからこそ、「行き過ぎた勝利至上主義」の是正を考えている。
- 【視点】
小学祭の全国大会の廃止や部活動の地域移行など、若年層のスポーツを抜本的に考え直す時期にきています。勝負が過熱しないよう、あらたな仕組みを作ると同時に、指導者や保護者など子供を取り巻く大人の意識を変えていかなければなりません。 若年層の
- 【提案】
スポーツの勝利を、学校の成績や推薦云々の条件とあんまり結びつけなければ良いのかも。