女性候補、国政選挙で初の30%超え 一方で女性議員から冷めた声が

有料会員記事参院選2022

三輪さち子
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 22日に公示された参院選の全候補者に占める女性の割合は33・2%で、衆院選を含めた戦後の国政選挙で初めて3割を超えた。男女の候補者をできる限り均等にするよう政党に求める「政治分野における男女共同参画推進法」(候補者男女均等法)の施行から4年。女性に初めて選挙権・被選挙権が認められた1946年の衆院選以降、最高だった前回参院選(28・1%)を上回った。

 選挙区と比例区を合わせた全候補者545人のうち女性は181人。選挙区では367人中122人(33・2%)、比例区では178人中59人(33・1%)だった。

 女性の立候補状況をみると、2010年は22・9%で、13年が24・2%、16年が24・7%、19年が28・1%と推移。16年から19年の伸び率が高いのは、「候補者男女均等」の法整備に向けた議論が国会で本格的に始まった17年以降、各党が女性比率の向上を意識するようになったことが背景の一つにあるとみられる。

 ただ、政府が20年に閣議決定した男女共同参画基本計画で設定した「25年までに国政選挙の候補者に占める女性割合を35%」とする数値にも届かなかった。

 また、政党別でみると、立憲民主党は「女性候補者5割」の擁立目標に掲げ、51・0%と達成。同じ目標を挙げた共産党は55・2%。「35%」を目指した国民民主党は40・9%だった。

 このほか、公明党は20・8%、日本維新の会は30・4%、れいわ新選組は35・7%、社民党は41・7%、NHK党は23・2%。比例区に限定して「3割」の擁立目標を掲げた自民党はこれを満たしたものの、選挙区を合わせると23・2%だった。

 一方、選挙公約では、政治分野での女性参画に具体的に言及した政党もある。

 立憲は「各議会でのパリテ(男女同数)を目指す」、共産は「パリテに取り組む」、国民民主は「女性候補者比率35%目標を実現する」と掲げた。

 候補者や議席の一定数を女性に割り当てる「クオータ制」に触れたのは、公明と社民。公明はその制度について「議論を進める」、社民は「導入などを推進し、あらゆる意思決定の機関での女性比率を50%を目標に引き上げる」とした。

目立った比例区駆け込み、本気度は

 22日に公示された参院選の全候補者に占める女性の割合が、「政治分野における男女共同参画推進法」(候補者男女均等法)の施行後、3度目となる国政選挙で初めて3割を超えた。均等法ができてから大型選挙のたびに注目された女性の比率。その割合は上向き傾向にあり、今回は「同数」に達した党が牽引(けんいん)した。ただ、全体的にはいまだ道半ばだ。

 今回の候補者擁立の動きをみると、女性候補者が増えるかどうかは、ひとえに党執行部の意向が大きい。

 立憲民主党は昨年に新体制を…

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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2022年6月23日10時8分 投稿

    【視点】「候補者男女均等法」にある努力義務に各党が取り組む姿勢が見られる今回の参院選ですが、自民党は比例区で満たしても、選挙区を合わせると23.2%。参院選ではこの問題への各党の温度がよく現れているなと感じています。この記事で印象的なのは、女性ベテ

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    岡本峰子
    (朝日新聞仙台総局長=多様性と社会)
    2022年6月22日22時12分 投稿

    【視点】女性候補が3割を超えた、そのことは評価したいです。とはいえ、この記事でも述べているように「比例区」に偏りがち。そのなかでの駆け込みは、不利です。それは、参院選の比例代表選挙で有権者は、政党名を書いても候補者名を書いてもよい仕組み。候補者側か

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